[モヤさま] 「モヤさま」の経済効果 -三度目のハワイ 食事-
モヤモヤMAPに書かれた四角の中に「ア」一文字の正体は、日系人が営むシェーブアイス(かき氷)の店「AOKI」。その隣には、行列ができるほどに大繁盛している、同じく日系人が営むシェーブアイスの店「MATSUMOTO」がある。店のオリジナルTシャツも人気。
行列ができるほどのアイス屋の隣でこじんまりとやっているアイス屋をわざわざMAPに載せるのだから、やはりMAPを作ったコーディネーターは「モヤさま」の趣旨を正確に理解していると評価できる。そう、「モヤさま」はあくまで、カセットテープのB面、カップリング曲に光を当てるのだ。
(カセットテープのB面…。こんな例え、現代の10代の方々にはもはや意味不明であるのかも知れない。時代は流れたのだ。)
きっと今頃、「モヤさま」効果により「AOKI」の人気は急上昇しているだろう。来年の今頃には店が少し大きくなっているかも知れない。
例によって、おやつ的なものを食べた直後に昼食というパターンで立ち寄った、小エビを使った料理を出す屋台。落書きだらけの白い車に「モヤさま」ステッカーを貼って良いかと訊くと快諾されたので、とても目立つところに貼らせてもらった。
こうして予定外の新観光地がまた一つ増えた。これで放送日以後、この車をバックに写真を撮る日本人観光客が急増するであろう。まるで鉄門海上人の切り取ったアレの如き神通力を発揮するはず。
それはそれでとても良いことではある。しかしそれが評判となって妙に期待され、ハワイや日本国内で、「モヤさま」の誘致合戦みたいなものが万が一起こったらどうするか。
気負いも商売根性もなく、ただダラダラとやって、言いたい放題に言えるのが「モヤさま」の持ち味なのである。金儲けの期待が絡めば、「モヤさま」は「モヤさま」でなくなるのではないか。
「モヤさま」は金町のあの時のように、地元住民から「あり得ないよ。」「遂にこの街にも来たか…!」と言われる存在であって欲しい。
外国での長丁場のロケに疲れ、
「早く終わりたいからさっさとシメのコーヒーに行こう。」
などと言ってしまった三村。しかし今回のロケでモヤモヤMAPを回り切ったことを知り、己が悪いタイミングで言ってはいけないことを口にしてしまったことに気づく。
「さっき、早く終わりたいなんて言ってゴメンね。そんなこと言って、本当に終わってしまったら、もう…。」
ため息と共に煙草の煙を吹き出した三村の横顔は、北品川ルノナールにて、
「『モヤさま』終わりますか…。」
と呟いた時のあの表情と同じだった。
そう、例え冗談でも、そんな悲しいことを口にしてはいけないのである。
さまぁ~ずの舎弟であるつぶやきシローは、彼が最も忙しかった時期に調子に乗って、マネージャーに向かい、
「あまりに忙しいから仕事を減らしたいんだよね。」
と軽口をたたいたら、その直後、本当に仕事を大きく減らされてしまったという過去がある。
最も彼の場合、比較的緩やかに仕事が減るか一気に減るかの違いだけで、どちらにしろ迎える結末は同じだったということに間違い無いと思うが。
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